110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

9.11(ノーム・チョムスキー著)

 実は、チョムスキーの「言語論」が1/3位読んだまま積んである。
 一昨日、古本屋に行くとこの人の本が文庫である。

 「9.11」とは今となっては古い事件だが、チョムスキーという人が、こんなに政治批判をする人だとは思わなかったので「目から鱗が落ちる」という感じで買って読む。
 内容についても「目から鱗が落ちる」内容で、副題にもあるように「アメリカに報復する資格はない」というもので、この事件については、明らかにテロであるとしつつ、アメリカは、今までに諸外国に対してどのような事をしてきたのか?と問いただす。

 ここで、一つ自分の考え方に「誤謬」があったことが判った。
 アメリカの自由主義もしくは、宗教としての「キリスト教」と、中東の「イスラム教」との宗教的な確執が、たとえば本書でのようなテロに結びついていると思ったが、その考えは間違っていた。
 宗教と戦争やテロ(紛争)には、必ずしも相関関係に無いことが判った。

 いわゆる、表面的な対立イメージとして、その図は描きやすいが、実際はもっと現実的な側面があるようだ、すなわち、本音と建前の世界があるように。
 やはり、安易に物事を判断しては、いけないことだと「反省」した。