介護には休憩はあるが休日はない
賃金を稼いでいる人、特に、サラリーマンは基本的に休日があるはずだ。
労働基準法などという法律もある。
私も、仕事をしている人に「仕事が忙しくて」などと言われれば、ある程度納得して尊重するところはある。
しかし、12年位母親の介護をしていて、ふと思うことがある、それが表題のことだ。
そう、介護していると休日はない。
厳密に言えば、ショートスティに送り出して、特に施設に行かなくても良い日は、まぁ、実質休日と言えなくもない、私の母親は、いまのところ容態は安定していて、突然騒ぎ出すということもないので、これが可能だが、たとえば、いまは亡き父親が入院中に、突然の携帯に電話が掛かってきて「病院を抜け出した」などということが起きると、休んでいるのかどうかすら怪しいことにもなる。
多分、こういうことは実際に介護をしている人にしかわからないところもあろう。
だから、傍から見ると、随分、休憩時間があって「楽」をしているようにも見えるかもしれない。
しかし、1年365日、休みなく対応しなければならないこと、しかも、代わりの人間はいないので、どんな時にも動けないといけないことを、考えていただければ、私の精神的・肉体的状況を維持するだけでも、そういう休憩が必要なことを、多少は理解していただけるのではなかろうか?
年に一度くらい、突然ぎっくり腰になったりすることがあるのだが、こういうときは、大変な状況に陥る。
そのせいか、意外と介護職員の方々にはやさしく接したりする。
たった1人でも大変なことがわかっているからだ。