ハイデルベルク(生松敬三著)
本書は1980年TBSブリタニカより刊行されたものが、講談社学術文庫に収録されたものを読んだ。
ハイデルベルクに興味があったというより生松敬三氏に興味があったという方が正直なところだ。
本書は、ドイツのハイデルベルクという都市に関する精神史を描いたもの。
少し、前に掲載した、和辻哲郎氏の「風土」は、ある地域に特有の民族的な特徴を考察したが、本書は、ある古都における、特に大学における思想の変遷をたどるものだ。
本書の山場は、マックスウェーバーを中心とした19世紀にある。
当時にも存在した、ユダヤ人の差別意識のあるドイツ内において、ウェーバーのサロンにはそういうものは無く、そこには、多くの才能が集結して、知識の交流がおこなわれた。
しかし、ウェーバーの死後はその求心力は失われていってしまった。
本書に、ハイデルベルクの人口は13万人とあった。
小さな町であれ、そこにも、歴史はあり、そしてその、歴史のある時期には隆盛を誇る時期があるのだ、そしてその後には衰退も・・・。
何気なく、島崎藤村の「夜明け前」を思い出してしまった。
ハイデルベルクに興味があったというより生松敬三氏に興味があったという方が正直なところだ。
本書は、ドイツのハイデルベルクという都市に関する精神史を描いたもの。
少し、前に掲載した、和辻哲郎氏の「風土」は、ある地域に特有の民族的な特徴を考察したが、本書は、ある古都における、特に大学における思想の変遷をたどるものだ。
本書の山場は、マックスウェーバーを中心とした19世紀にある。
当時にも存在した、ユダヤ人の差別意識のあるドイツ内において、ウェーバーのサロンにはそういうものは無く、そこには、多くの才能が集結して、知識の交流がおこなわれた。
しかし、ウェーバーの死後はその求心力は失われていってしまった。
本書に、ハイデルベルクの人口は13万人とあった。
小さな町であれ、そこにも、歴史はあり、そしてその、歴史のある時期には隆盛を誇る時期があるのだ、そしてその後には衰退も・・・。
何気なく、島崎藤村の「夜明け前」を思い出してしまった。