110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

食品工場改善入門(小杉直輝著)

 本書は水産タイムズ社1999年刊行のもの。

 本書は仕事柄読んでみたもの、国内の製造業は随分減ったとはいえ、食品業は完全になくなることは無いものだ。
 そして、食品工業ほど生産管理のシステム化が難しいところもない。
 本書は、生産管理システムというよりも、実際の工場現場の改善により、生産性の工場や在庫削減につとめ、売り上げが低下しても利益を確保するという目的を達成するものだ。
 本書は、刊行から10年以上経過しているのだが、なかなか侮れない内容であった。

 工場の改善は余り目立たないものであり、地道なものだが、その地道なものの積み重ねが大きな効果を生むのだと痛感する。
 そして、改善という手法が成功するもしないも、そのトップの意向に大きく影響されるということがわかるのだ。
 
 若い頃は、会社社長などはいてもいなくても関係ないと思っていたが、やはり、その志向によりその会社の成長に影響を与えるものなのだろう。

 それにしても、日本の製造業はどうなるのだろう?