110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

「世界制服」は可能か?(岡田斗司夫著)

 本書は筑摩プリマー新書2007年刊行のもの。

 世界制服などという言葉が身近にあるのは私の世代だろうと思ったら著者は1958年生であった。
 レインボーマンまで出てくればこれは固い、私は「死ね死ね団」よりも「提婆達多」の魂を宿したレインボーマンという凄い設定がお茶の間で流れた事の方が当時の文化程度の高さを物語っているように思うのだ。
 結論として(我々世代の想定するような)世界制服は苦労だけが多いのでおやめなさいということだ。
 まぁ、そうだろうな。
 
 本書で、少し機になるところがある、それは最終章での世界制服の方法論についてひとつだけ欠落したものがあると思うことだ。
 それは、情報を支配すること・・・(グーグルなんかある意味世界を支配していると思うのだが)。
 株式市場、為替市場などの数字データ、情報を支配し一時的にでも改竄できる能力があれば、この世は支配できると思うのだ。
 悪の組織を作るための資金も一瞬で手に入る、いや、すでに支配しているのだから組織もいらない。
 気にならない人には情報操作で社会的に抹殺する。
 ああ、いやな世界だな。
 まぁ、そういう対象にはならない庶民だからいいか?

 ちなみに、当時のアニメなどでもう一度見たいのが「決断」てやつで、第二次世界大戦の日本軍の戦い方に関するアニメで再放送すら見たことがない。
 今ならまぁ絶対に放映できないだろうなぁ対外政策的に、「のらくろ」なんかもそうだろうしね。
 そういう時代もあったのよね。