110円の知性

110円(税込)の古本を読んで得た知性とはこんなもの(消費税変更に合わせて改題)。

断章119、120

 断章119、「自然は互いに模倣する。自然は互いに模倣する。よい土地にまかれた種は、実を結ぶ。よい精神にまかれた原理は、実を結ぶ。」ここまではよいのだがこの後突然「それぞれの本性がこうも異なるのに、数は空間を模倣する。すべては同一の主によってなされ、導かれている。根、枝、原理、結果。」とつながる。
 私がコメントできるのは「主」という言葉からキリスト教的な世界が思い浮かんだことくらいだ。

 断章120、「自然は多様化し、そして模倣する。人工は模倣し、そして多様化する(全文)」
 人類はまず自然を模倣し、それから徐々に多様化していくということだろうか?
 例えば、現在は多様なものがあふれている世の中だと思うのだが、その多様性の中に、ある種の制約があるように思う、例えばラーメンを食べようと思うと昔より選択肢は増えているように思う、トッピングを変えれば別の種類になる、しかし、そのトッピングの種類と元になるラーメンの種類の組み合わせの数が多いので幻惑されるが、要はその限られた種類しかないのだということ、本当の多様性とは・・・人間の多様性のように、皆似ているがひとつとして同じものはないことなのではなかろうか?